仏パロット社、ドローン事業の再編に290名をリストラ 開発に集中

仏パロット社、ドローン事業の再編に290名をリストラ 開発に集中

フランス時間の2017年1月9日。世界3大ドローンメーカーの一社である仏パロット社が、2016年第4四半期の業績速報値とコンシューマ向けドローン事業の再編に関するリリースを発表した。(田中亘)


2016年はコンシューマ向けドローン事業の収益不足

 仏パロット社が発表した2016年の業績は、あくまで速報値で正式な連結業績は3月1日になる予定だが、集計によれば当初に計画していた約1億ユーロの売上を下回る約8,500万ユーロの減益となる。その内訳は、自動車事業においては予定通りの約2,300万ユーロに達しているが、ドローン関連事業では約6,000万ユーロの収益となった。その約6,000万ユーロのうち、商業用ドローンの収益が約1,100万ユーロ、コンシューマ向けドローンは約4,900万ユーロとなっている。当初の収益予測を約15%下回る結果となった原因を、同社ではコンシューマ向けドローンの売上不振にあると分析している。そこでコンシューマ向けドローン事業における再編案を発表した。

コンシューマ向けドローン事業の再編に向けた計画案

 仏パロット社は、「コンシューマ向けドローン市場の変化に適応してきてはいるものの、さらなるコスト削減が必要だ」と分析している。そこで、以下の4つの再編案を発表した。

・重要な技術の開発を推進するために製品ラインナップを削減する。

・商用ドローンで蓄積された専門知識を活用して、製品を再構築する。

・収益性の高い流通チャネルと市場に向けて販売とマーケティングを再編成する。

・サポートチームをビジネスレベルに対応していく。

 この再編案に向けて、同社はフランスの国内外で働く840名のドローン関連スタッフのうち290名を削減する計画。フランス国内では、ドローン事業から移籍する社員のために、約150のポジションを整備する計画もある。

2017年は商用ドローン事業に注力

 コンシューマ向けドローン事業を再編する一方で、同社は商用ドローンに関しては投資を継続するとも発表している。商用ドローンの市場においては、サービスやソリューションの合理化が進み、市場は堅調に伸びると捉えている。マッピングやモニタリングに農業や検査といった分野で活用される商用ドローンの開発投資を、同社は継続していく。2017年の仏パロット社は、コンシューマ市場の合理化と商用ドローン市場への注力により、ドローン事業の収益性を改善していく計画だ。

仏パロット社のコンシューマ向けドローンは多様な製品ラインナップを取り揃えている

この記事のライター

関連するキーワード


Parrot ドローン事業再編

関連する投稿


ドローンコラム:産業向けドローンに舵を切り始める大手ドローンベンダー

ドローンコラム:産業向けドローンに舵を切り始める大手ドローンベンダー

三大ドローンベンダーのうちの二社、仏Parrot社と米3D Robotics社が、相次いでリストラ策を発表した。またクラウドファンディングで資金を集めた米Lily Robotics社も破綻した。コンシューマ向けドローン市場は踊り場なのか。その原因について分析し、日本を含めた産業向けドローンの今後を考察する。(田中亘)


ドローンタイムズ2016年 PVランキング(TOP10)

ドローンタイムズ2016年 PVランキング(TOP10)

2016年にドローンタイムズで最も閲覧回数(PV)が多かった記事を、年間PVランキング形式で発表!ユーザーの皆さんが注目したのは製品情報でした。特に200グラム以下のミニドローン情報が人気でした。皆さんの気になる記事はランクインしていましたか?


小さなドローンが守るセコイアの巨木 Parrotが新支援プログラムを開始

小さなドローンが守るセコイアの巨木 Parrotが新支援プログラムを開始

ドローン大手のParrotはドローンを利用したセコイアの針葉樹の調査、さらに気候変動を防ぐためのイノベーショングラントを開始しています。


Parrot「Bebop 2」に「フォローミー機能」

Parrot「Bebop 2」に「フォローミー機能」

 仏Parrotは、空撮可能なドローン「Bebop 2」向けの新機能として、指定した人物などをドローンが自動で追跡しながら撮影する「フォローミー機能」を3日に提供した。


Parrotが10月15日に「Parrot Disco」「Bebop 2 FPVパック」など新製品の発売を開始

Parrotが10月15日に「Parrot Disco」「Bebop 2 FPVパック」など新製品の発売を開始

仏Parrot が9月に発表した新型ドローン「Parrot Disco」、「Bebop 2 FPVパック」、ミニドローン「Parrot Mambo」および「Parrot Swing」の発売日が10月15日(土)に決定した。全国の家電量販店及びオンラインストアにて販売を開始する。


最新の投稿


GoProを250%楽しくするKarma体験レポート(1)

GoProを250%楽しくするKarma体験レポート(1)

女子高生の間では「デガワカメラ」と呼ばれているアクションカメラのGoPro。そのGoProの活動エリアを空まで広げ、250%は楽しくしてくれるドローンがKarma。白馬で開催されたプレス向けのイベントで初フライトに挑戦した体験レポートをお届けする。


GoPro、ドローン「Karma」6月に国内販売開始

GoPro、ドローン「Karma」6月に国内販売開始

GoProは、昨年10月に米国で発売した折りたためる小型ドローン「Karma」を、日本国内の一部のGoPro正規販売店で2017年6月から発売予定と発表した。価格は15万8千円(税抜き)。


ロープロ、レース用ドローン向けバックパックなど「クアッドガード」4タイプ

ロープロ、レース用ドローン向けバックパックなど「クアッドガード」4タイプ

ハクバ写真産業は、Lowepro製のドローンバッグ「クアッドガードシリーズ」より、「クアッドガード BP シリーズ(X1/X2)」「クアッドガード キット」「クアッドガード TXケース」「クアッドガード TXラップ」を発売した。


【NABレポート】ZEROTECH社が新型ドローンHesperの情報をリーク

【NABレポート】ZEROTECH社が新型ドローンHesperの情報をリーク

米国ラスベガスで開催されているNAB(The National Association of Broadcasters:全国放送者協会)展には、最新鋭の空撮用ドローンが数多く展示されている。その中で、小型ドローンで有名なDobbyを開発したZEROTECH社が、新たなドローンの情報をリークした。


セコムが自律型飛行監視ロボット「セコムドローン」を活用した 「巡回監視サービス」の実証実験を実施

セコムが自律型飛行監視ロボット「セコムドローン」を活用した 「巡回監視サービス」の実証実験を実施

セコム株式会社(本社:東京都渋谷区、社長:中山泰男)は、民間防犯用の自律型飛行監視ロボット「セコムドローン」を使った新サービス「巡回監視サービス」の実証実験を、このたび山口県美祢市にあるPFI刑務所「美祢社会復帰促進センター」で実施する。