米CES 2017で注目を集めた日本のLoRaDrone

米CES 2017で注目を集めた日本のLoRaDrone

ITベンダーの株式会社システナ(本社:東京、代表取締役社長:三浦賢治)の米国子会社のSystena America Incは、米国ラスベガスで開催された家電ショーのCES2017に、世界初となるLoRaDroneを出展した。(田中亘)


10kmを超える長距離通信を実現するLoRaDrone

Systena America IncがCES 2017の会場に展示され注目を集めたLoRaDrone

 LoRaDroneのLoRaとは無線通信規格のひとつ。902〜928MHz帯域を使い、少ない送信電力でも10km程度の長距離通信を実現する。数あるLow Power Wide Area Network (LPWAN:低電力広域ネットワーク)の規格の一つで、海外ではすでにLoRaWANという低価格の広域ネットワークをサービスとして提供している通信事業者もある。その特長は、通信に使われる半導体の価格が安く、規格などがオープンになっているので、世界的に実証実験が進んでいる点にある。こうした背景から、ドローンの長距離飛行にとって課題となっていた長距離通信を実現する手段としても注目されている。そのLoRa無線通信を世界で初めて搭載したドローンを株式会社システナの米国子会社となるSystena America Incが、米国ラスベガスのCES 2017に出展した。
 会場で配布されたカタログによれば、数十エーカーという広大な牧場で家畜を管理したり、敷地面積が広い港湾施設などで搬入出を検査したり、大規模な農場で気温や土壌などのデータを読み取り、各種の機器を自動で制御する、などの用途に活用できるという。

LoRaDroneのサービスイメージ

エンルートの機体を利用して独自のLoRa機器を搭載

 CES 2017の会場に展示されたドローンは、日本のエンルート社製のヘキサコプターを利用し、その機体に同社の関連子会社がLoRa機器を取り付けている。そのサービスの仕組みは、LoRa無線を備えた各種のセンサーから発信されるデータをLoRaDroneで受信し、ドローンが情報を中継するルーターとしてサーバに送信する。
 展示の内容と今後の展開について、Systena America Incの田中光昭氏は「当社はIoTのトータルソリューションを売ることが目的です。ドローンはそのサービスの一環になります。機体については、価格や性能によって柔軟に検討していきます」と語る。
 会場での評価は好評で、来場者からも多くの質問が寄せられていたという。同社は、2月にフロリダで開催されるIoTの展示会IoT Evolution 2017にも出展を予定している。また日本での展開については、「日本には広い国土がない」ので、今のところ考えていないという。

会場ではLoRaDroneを活用したIoTサービスのイメージ動画を紹介していた

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