DJI初の自律飛行ドローン、あきる野市の防災訓練で救援物資を空輸実験

DJI初の自律飛行ドローン、あきる野市の防災訓練で救援物資を空輸実験

11月20日、あきる野市立五日市小学校(東京都)の校庭で、あきる野市が防災訓練を開催した。この訓練の中で、DJI Japanは開発中の自律飛行ドローンを使った救援物資の空輸実証実験を行なった。(田中亘)


DJI初となる自律飛行システムを搭載したMatrice 600にカーボン製空輸ボックス

救援物資を搭載して目的地まで自律航行するDJI Matrice 600

 あきる野市が実施した防災訓練は、孤立地域へ救援物資を大型ドローンで空輸する想定で行われた。校庭に用意された着陸エリアに、約400メートル離れた五日市会館の屋上から、DJI Japanが開発中の自律飛行システムを搭載したMatrice 600が空輸した。
 DJI Japanは、あきる野市と「ドローンの安全かつ有効な活用推進に向けた合意書」を締結している。今回の防災訓練への参加は、あきる野市側から打診されたものだが、DJI Japanでは株式会社スカイシーカーと協力し、大型ドローンによる救援物資の輸送を提案したという。空輸にあたり、世界的にも初披露となる自律飛行システムを搭載したMatrice 600の機体に、日本で開発したカーボン製の空輸ボックを取り付けた。

会場に自律飛行で着陸する様子

最大4キログラムの積載能力とプログラムによる飛行ルートの自動化

着陸前にホバリングしてプロポからの信号がないか待機する機体

自動着陸後、空輸ボックスから救援物資を投下するMatrice 600

 今回の訓練で使用された自律飛行システムを搭載したMatrice 600は、最大で4キログラムの積載能力があり、さまざまな救援物資を自動飛行で空輸できる。訓練では、水と栄養補助食品と通信機の約3キログラムの物資を搭載して飛行した。
 機体は、校庭の孤立地域に見立てたポイントの上空に到達すると、20秒ほどホバリング、この間に、プロポからの制御信号があるかどうかを確認して手動による操作にも対応できるようになっている。今回は災害を想定した訓練のためプロポからの制御信号は受信させず、完全自律飛行により目的地に着陸させた。
 機体が着地すると、空輸ボックスの底面が開いて救援物資がドロップされる。その後約20秒ほどプロポからの制御信号があるかどうか確認し、自動的に離陸して帰還した。訓練では、救援物資に入っていた通信機を使って、災害対策本部と連絡をとる様子も実演された。
 訓練を見守ったDJI Japanの呉韜社長は「今後も自律飛行システムと空輸の実験を繰り返します」と実用化に向けての取り組みを話した。
 またあきる野市の澤井敏和市長は式典で「孤立地域への物資運搬や災害現場の状況把握などにドローンの活用を検討したい」と挨拶した。

救援物資で運ばれた通信機で連絡をとる様子

空輸された救援物資

手前のカバーを開いて物資を入れると底が開いてドロップする空輸ボックスの構造

式典で挨拶する澤井敏和あきる野市長

この記事のライター

関連する投稿


MAVIC 2体験会で新型ドローンの「買い」度を確かめる(2/3)

MAVIC 2体験会で新型ドローンの「買い」度を確かめる(2/3)

DJI JAPAN株式会社(東京都)の開催した新型ドローンMAVIC 2の体験会に参加し、新機能の数々を確かめられる実機の飛行を通して、どのくらの「買い」度なのかを見極めてきた。(田中亘)


MAVIC 2体験会で新型ドローンの「買い」度を確かめる(1/3)

MAVIC 2体験会で新型ドローンの「買い」度を確かめる(1/3)

DJI JAPAN株式会社(東京都)は、8月29日と30日の両日にわたり、報道関係者を集めて新型ドローンMAVIC 2の体験会を実施した。実際にコントローラーを手にして実機を飛行できる体験会に参加して、MAVIC 2の「買い」度を確かめてきた。(田中亘)


DJIドローンの見つめる将来を呉社長が語る

DJIドローンの見つめる将来を呉社長が語る

2018年5月22日。あきる野ドローン協会の主催した「あきる野DRONE FORUM 2018」の基調講演に登壇したDJI JAPAN株式会社の呉韜代表取締役は、「DJIドローンの見つめる将来」というテーマで講演した。(田中亘)


東京都、あきる野市、スカイシーカーが、災害対応でドローンによる5.7GHz帯を利用した映像伝送と自律飛行による物資輸送の実証実験

東京都、あきる野市、スカイシーカーが、災害対応でドローンによる5.7GHz帯を利用した映像伝送と自律飛行による物資輸送の実証実験

東京都、あきる野市、スカイシーカーは、ドローンを使った災害対応で、5.7GHz帯を利用した映像伝送と自律飛行による物資輸送の実証実験を、4月26日、あきる野市(東京都)で実施した。


【CP+】プロ写真家がDJIブースでドローン空撮の魅力を語る

【CP+】プロ写真家がDJIブースでドローン空撮の魅力を語る

パシフィコ横浜で3月1日〜4日まで開催されたCP+ 2018のDJI JAPANブースで、プロ写真家の内山香織氏が、DJIのドローンで撮影した作品の魅力や体験談を語った。


最新の投稿


ドローンネットの「ワールドスキャン・プロジェクト」が始動、エジプトのピラミッドをドローンで3Dスキャン

ドローンネットの「ワールドスキャン・プロジェクト」が始動、エジプトのピラミッドをドローンで3Dスキャン

ドローンネット(東京都千代田区)は、 ドローンを使って世界各地の遺跡や自然環境を3Dスキャンし、 そのデータを未来に向けて価値保存していくプロジェクト『ワールドスキャン・プロジェクト』を立ち上げ、10月9日~22日、エジプト全域にてドローン撮影と3Dスキャンを行う。


【CEATEC JAPAN 2018】共創する未来への貢献を目指す産業用ドローンの数々

【CEATEC JAPAN 2018】共創する未来への貢献を目指す産業用ドローンの数々

2018年10月16日(火)から4日間、幕張メッセ(千葉市美浜区)で「CEATEC JAPAN 2018」が開催された。4日間の登録来場者総数は156,063人におよび、日本の成長戦略や未来を世界に向けて発信するSociety 5.0の展示会には、ドローン関連テクノロジーも登場した。


ALS患者が初秋の鎌倉を散策 シアンの空力車でドローン空撮による〝空の観光〟も体験

ALS患者が初秋の鎌倉を散策 シアンの空力車でドローン空撮による〝空の観光〟も体験

難病のひとつALS(筋萎縮性側索硬化症)など神経難病患者7人が初秋の古都鎌倉を訪れ、長谷寺や大仏、夕日に染まる由比ガ浜などの観光スポットだけでなく、上空に飛ばしたドローンから送られる映像をヘッドマウントセットを通して“空中散策”も楽しんだ。


関西テレビがエアロジーラボ株式会社による第三者割当増資を引受け

関西テレビがエアロジーラボ株式会社による第三者割当増資を引受け

関西テレビ放送株式会社(大阪市北区、代表取締役社長:福井澄郎)は、 9 月 28 日、エアロジーラボ株式会社(大阪府箕面市、代表取締役社長:谷紳一/AGL)が 実施した、第三者割当増資の株式総数を引き受けたと発表した。


SkyLink Japan・3次元データ生成向け高性能グラフィックボード搭載の薄型・軽量ノートパソコン販売

SkyLink Japan・3次元データ生成向け高性能グラフィックボード搭載の薄型・軽量ノートパソコン販売

SkyLink Japan(株式会社WorldLink & Company 京都市北区)は、 ドローン(UAV)& 3Dスキャナーなどの3次元データ生成向けノートパソコンとして、薄型・軽量 ノートパソコン、 エムエスアイ「GS65 Stealth Thin」を11月9日から販売する。