スカパーJSATと筑波大学発ベンチャー空間知能化研究所が連携 「水中ドローン」による遠隔海洋調査・監視サービスの実証に成功

スカパーJSATと筑波大学発ベンチャー空間知能化研究所が連携 「水中ドローン」による遠隔海洋調査・監視サービスの実証に成功

スカパーJSAT 株式会社(東京都港区)と株式会社空間知能化研究所(茨城県つくば市)は、伊豆半島須崎沖にて「水中ドローン(Remotely Operated Vehicle、以下ROV)」と衛星IPネットワークを使ったサービス実証に成功し、2017 年度に海洋産業事業者向けサービスを開始すると発表した。


水中ドローンと衛星IP通信回線を使い、2017 年度に海洋産業事業者向けサービスを開始

 今回の実証実験では、安全で低価格な深海探査を目的として開発を進めているROV (水中ドローン)を使用。 ROV は遠隔操作で水中を自由に動き回る水中遠隔ロボットで、浅海から深海における海中の海洋 構造物、海洋生物などの様子をフルハイビジョンで撮影することが可能。
 映像は光ファイバーにより海上の調査船へ伝送され、スカパーJSAT の所有する衛星IP通信回 線を経由して陸上のデータセンターまで伝送される。今回の須崎沖実験では、深度約145 メー トルの海底の状態や海中の生物の様子を、調査船とデータセンターを介してリアルタイムで見、その伝送データをクラウドアーカイブできることを実証した。

<実証実験に使われた「水中ドローン(ROV)」>
外寸法 幅420mm×高さ480mm×奥行650mm
重量 約18kg

 スカパーJSAT と空間知能化研究所は、2016 年 4 月にロボット技術と衛星IP通信サービスを組 み合わせた海洋向けサービスでの連携を目指し、共同で検討をしてきた。同年 7 月に山梨県本栖湖で初めての潜水試験を実施し、これまでには 4 回の成功をしてきた。
 また、 全国の海洋・養殖産業等の関係者等へのヒアリングを重ねて提供サービスの検討を行い、 今回は海における波の高低や潮の流れや速さによる影響下で行った。

 今回の実験成功により、低価格での海洋・養殖産業等を対象とした調査・監視等の衛星I Pネットワークサービス開発に向けて大きく前進した。今後は 2017 年度内のサービス開 始を視野に、筑波大学(中内研究室)と同学下田臨海実験センターの協力のもと複数回の潜水試験を実施、遠隔での操作性や耐久性、動作の安定性などの向上や映像画質の最適化を図る。また、海洋調査の効率化や海洋空間のデータ化などの新規事業領域にも積極的に取り組み、海洋 や水産産業等における新しい産業創造に取り組むという。

<2017 年度から順次開始(予定)されるサービスイメージ>

ASV:Autonomous Surface Vehicle(自動・遠隔制御船型ロボット)
ROV や AUV の基地局(母船)となり、各種データの回収や充電を行う。予め設定された航行プログラムによる自動航行や
衛星ネットワークによる遠隔航行が可能。
AUV:Autonomous Underwater Vehicle(自立潜行・遠隔制御型深海ロボット)
カメラやセンサーなどを搭載した自立潜行するロボット。ASV と連動することが可能。

この記事のライター

関連する投稿


スカイシーカー×tiwaki×JOHNAN、CES2019注目の産業用水中ドローン「モグール」販売開始

スカイシーカー×tiwaki×JOHNAN、CES2019注目の産業用水中ドローン「モグール」販売開始

スカイシーカー×tiwaki×JOHNANは、産業用水中ドローン「MOGOOL:モグール」の販売を発表した。


セキドが水中ドローンを使った船底点検の実証実験実施

セキドが水中ドローンを使った船底点検の実証実験実施

株式会社セキドは、 株式会社商船三井、 株式会社MOLマリンと、 MOLマリンが運航管理するケーブル敷設船の海面下の状況を、 水中ドローンを用いて点検する実証実験を実施した。


FullDepの水中ドローンが火山性ガスの噴気孔「たぎり」の撮影・映像のリアルタイム配信成功 「バーチャル海底旅行」へ事業展開も

FullDepの水中ドローンが火山性ガスの噴気孔「たぎり」の撮影・映像のリアルタイム配信成功 「バーチャル海底旅行」へ事業展開も

株式会社FullDepthは、鹿児島県・錦江湾の海底火山域において、自社開発の小型水中ドローン(ROV)の試験潜行を2018年9月19日〜20日、実施し,火山性熱水噴気活動「たぎり」の撮影にも成功した。


5スラスタで深度も角度もロックできる高性能な水中ドローンのGLADIUS mini

5スラスタで深度も角度もロックできる高性能な水中ドローンのGLADIUS mini

CFD販売の開催した水中ドローンのお披露目会で、最大の目玉となった機種が、GLADIUS mini。4K Ultra HDカメラを採用し、±45°のチルトロックや水圧センサーによる水深ロックモードなど、水中の点検や探索に効果的なインテリジェント機能を備える。


中国のテレビ局でも採用している高画質が魅力の水中ドローンFIFISH P3

中国のテレビ局でも採用している高画質が魅力の水中ドローンFIFISH P3

FIFISH P3は、 1インチのSONY製CMOSセンサーにより、4Kで水中の美しい瞬間を捉える。中国では、テレビ局でも水中撮影用の機材として採用する高画質が魅力の水中ドローン。


最新の投稿


シナジーテック、夜間捜索ドローン専用 照明キットを新発売

シナジーテック、夜間捜索ドローン専用 照明キットを新発売

株式会社シナジーテック(徳島県阿南市宝田町)は、 ドローンに搭載可能な、 超軽量、 全光束25,000ルーメンのLED照明ユニット「DL250」を開発、 販売を開始した。


ドローン大学校が修了生と共同事業、「ドローン送信機用モニター取付ネジ”DRONE TX SCREW”」の販売開始

ドローン大学校が修了生と共同事業、「ドローン送信機用モニター取付ネジ”DRONE TX SCREW”」の販売開始

ドローンビジネスの創造をビジョンとするドローン大学校は、修了生の丹羽雅裕氏が代表取締役を務める株式会社丹羽電機とのアライアンスによる「ドローン送信機(プロポ)用モニター取付ネジ”DRONE TX SCREW”」の製造・販売を開始する。


イーエムアイ・ラボが開発、レーザー測量用ドローン発売

イーエムアイ・ラボが開発、レーザー測量用ドローン発売

株式会社イーエムアイ・ラボ(長野県/ EMI-LAB)は、 UAVレーザー機の販売を3月から開始。


農業用ドローンのナイルワークス、総額約16億円の第三者割当増資を実施

農業用ドローンのナイルワークス、総額約16億円の第三者割当増資を実施

新型機の量産体制を確立、2019年度より販売開始。


NVIDIAが小型でパワフルな99 ドルのNVIDIA CUDA-X AI コンピューターJetson Nano を発表

NVIDIAが小型でパワフルな99 ドルのNVIDIA CUDA-X AI コンピューターJetson Nano を発表

2019 年 3 月 18 日 - カリフォルニア州サンノゼ。NVIDIA は米国で開催したGPU Technology Conferenceで、数百万のインテリジェントなシステムの開発を可能にする AI コンピューター Jetson Nano を発表した。