WingcopterのVTOLドローンがバヌアツでワクチンの空輸を実現

WingcopterのVTOLドローンがバヌアツでワクチンの空輸を実現

2019年4月12日。Wingcopter(ドイツ)の開発したVTOLドローンが、ユニセフとバヌアツ政府の支援を受けて、子どもたちに接種するワクチンの空輸に成功し、その動画がYoutubeに公開された。


バヌアツでのワクチン空輸は2社目

 ユニセフでは、昨年からバヌアツでドローンによるワクチンの空輸に取り組んできた。すでに、2018年12月18日に、SWOOP AERO社(オーストラリア)のドローンが世界初のワクチン空輸を成功させた動画をユニセフでは公開している。
https://www.dronetimes.jp/articles/3684

Wingcopterの特長はウインチによるワクチンの安全な受け渡しにある

 今回、Wingcopter(ドイツ)では独自にワクチン空輸の様子をYoutubeに公開した。公開された動画の中でWingcopterは、「ペンテコステの遠隔地の村の子供たちに必須ワクチンの接種を試みることを、ユニセフの支援を受けてバヌアツ政府から授与されました。このプロジェクトは、無人偵察機を使ってワクチンやその他の医薬品を太平洋の島々の届きにくい場所に届けられることを示しています。現地での配達をより早く、より安全にするために、ワクチンが緊急に必要な場所で配達箱を直接解放する特別なウィンチ降下メカニズムを開発しました。ウィングコプターが地面から10メートル浮いている間、箱はしっかり地面に着くまで下げられます。これにより、受入側での着陸や離陸のインフラストラクチャを必要とせずに、中央施設から複数の目的地へのワクチンやその他の命を救う医薬品の配送のためのスケーラブルなソリューションが可能になります。このプロジェクトの成功により、予防接種を受けていない子供の数を大幅に減らすことができ、早くて安全なドローン配信インフラストラクチャを世界中に構築することで、命を救い、向上させるという私たちのビジョンに近づきます。」とコメントしている。

 動画の内容を比較すると、SWOOP AEROのドローンはワクチンの受け渡しに「着陸」を必要としていたが、 Wingcopterのドローンは独自のウインチによりワクチンを地上に投下している。着陸が不要になる設計により、安全な荷物の受け渡しが可能になる。
 ユニセフでは、バヌアツでの実証実験を通して得られた知見を世界中でワクチンを必要としている子どもたちのために役立てる計画がある。交通の便が悪く、医療機関の充実していない国や地域は世界中に数多くある。そうした状況を改善するために、今後もユニセフでは高性能なVTOLドローンを活用したワクチン空輸を推進していく。

人命救助や広域点検に空輸などの産業にはVTOLの活躍の場が広がっている

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