【慶大×田村市】福島県総合防災訓練でドローン高校生またも大活躍 会場から感心の声

【慶大×田村市】福島県総合防災訓練でドローン高校生またも大活躍 会場から感心の声

 「平成30年度福島県総合防災訓練」が9月2日、福島県田村市の田村市運動公園で開かれ、慶大の指導を受けた地元の福島県立船引高校のドローンチームが、土砂災害の捜索と、体験会でドローンの腕前を披露し、大会関係者や消防関係者から感心の声が上がった。


土砂災害現場、ドローンで状況確認

 船引高校のドローンチームがオフィシャルに防災訓練でドローンをフライトさせるのは、昨年10月に同市常葉地区で行われた同市総合防災訓練に続き二度目。ステージが市から県に上昇し、内堀雅雄知事が災害対策本部本部長として見守る中でも、生徒たちはのびのびとドローンを飛ばし、任務を遂行した。

 土砂災害を想定した訓練では、現場の近くでたまたまドローンの練習をしていた高校生が、救急隊がかけつけるまでの間に、ドローンで現場の状況を確認するというストーリー。そろいのビブスを身に着けた高校生が3人1組となってドローンを現場上空で飛ばし、土砂に埋もれたクルマの中に、助けを求める遭難者が閉じ込められていることを発見、災害対策本部に報告した。

 会場となった運動公園では、「ドローンを操縦しているのは、福島県立船引高校の生徒のみなさん、慶應義塾大学SFC研究所ドローン社会共創コンソーシアムのみなさんです」と繰り返しアナウンスで案内され、様子を見守っていた消防団から「うまいな」「災害のときには役に立つね」などと感心する声が上がった。生徒たちのフライトは、ドローン社会共創コンソーシアムの南政樹副代表が統括し、「福島ドローンスクール」を運営する株式会社スペースワン(郡山市)のパイロットがサポートした。

 運動公園に隣接する体育館の一室では、RyzeTech社(中国・深圳)のトイドローンTello(テロー)を使ってフライトできる体験会を開催。船引高校生やスペースワンのパイロットが来場者にてほどきをした。関係者によると小学生だけで56人。「全部で80組ほどが体験に来た」という。中には初心者とは思えない操縦をした見事な腕前をみせた体験者もいて、指導役の担当者も「彼らはまるで指で直接、覚えているよう。頭で考えていたらすぐにあんなに上手にはなれないはず」と、舌を巻いていた。

ふだん笑いの絶えない船引高校ドローンチームの仲間たちも、フライトのときには真剣な表情を見せる。右端は生徒を指導した慶應義塾大学SFC研究所ドローン社会共創コンソーシアムの南政樹副代表

福島県の防災訓練。田村市の防災訓練からスケールアップした

たまたまドローンの飛行訓練をしていたら土砂崩れに遭遇し、すぐに現場の状況確認に入る

田村市の自称・ドローン担当、実は産業部商工課の鈴木琴音はきょうもがんばりました〟

「もう少しだけ右」「後退、後退」などの声が飛び交った体験会。

スペースワンのパイロットが訓練の様子を上空から中継した

イスラエル機にも高い関心

 この日の会場には、イスラエルAero Sentinel社(エアロ・センティネル社)製の80分の滞空時間をもつドローン「Sentinel G2」も持ち込まれていた。機体に関心を持った内堀知事らに、国内でのこの機体を取り扱う株式会社トラジェクトリー(東京)の小関賢次代表が、80分間滞空できること、一工夫をすることで空中の放射線量を測定できることなどを説明した。同行していた県議会の関係者から「風が強いとダメですか」などと質問を受けるなど、関心の高さが示された。

 G2は6月下旬、江ノ島を臨む神奈川県藤沢市の湘南海岸で開催された「湘南UAVデモンストレーション」で、国内ではじめて一般にフライトの様子が披露され、参加者の間で話題になっていた。 

内堀雅雄知事にイスラエル製「G2」について説明する株式会社トラジェクトリーの小関賢次代表

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