CFD販売の水中ドローン5社製品を一堂に披露

CFD販売の水中ドローン5社製品を一堂に披露

PCパーツの総合サプライヤーのCFD販売は、都内で報道関係者を集めた水中ドローンの発表会を開催した。コンシューマ向けの魚型ドローンから本格的な点検業務に対応する6スラスタ機など、幅広い製品ラインナップで5つの水中ドローンが紹介された。


個性が際立つ5社製品が日本の水中ドローン市場を拡大する

発表会場のプールでは、今回発表された水中ドローンが“競演”。

 CFD販売は、8月24日から販売を開始する4製品と今秋の発売を予定している1製品を合わせた5社製品の水中ドローンを一堂に披露した。
 中国のROBOSEA社が開発した魚型のコンパクトな「BIKI」は、ホワイト、 レッド、 イエローの3色展開で、150°のワイドアングルな4Kカメラが前方にあり、後方の尾ひれを左右に動かして、水深約60mまで潜行できる。無線による操作が可能で、陸上からスマートフォンのアプリでコントロールすることも、水中で超音波リモコンで動かすことも可能。価格は89,000円(税別)になる。

まるで魚のような動きをするBIKI。

BIKIは今回紹介された中で、超音波を使うことで唯一コードレスで動くドローン。左が超音波リモコン。

 次に、CCROVは水中での点検作業に適した6スラスタ水中ドローン。これまでの水中ドローンの多くは、3〜4つのスラスタで潜行と推力を担ってきた。それに対してスラスタが6基あると、浮上と潜行に前後や回転に加えて左右の移動が可能になる。例えば、護岸工事で水中の様子を確認したり、ダムの壁面の点検など、カメラを一定方向に向けた状態で移動させたいときに、6スラスタによる左右の移動が効果を発揮する。また、長時間の点検を意識して地上でバッテリが交換できるなど、本格的な業務用途に配慮した設計になっている。詳しくは、改めてレポートする。価格は430,000円(税別)になる。

箱のような形状だが、6つのスラスターで真横への移動もスムーッズで、ダムなどの点検に適したドローン。

電源供給はケーブルを収納するリール部分のバッテリーからおこなうため、運用の途中でもバッテリーの交換ができる。

 そして、FIFISH P3は4K HD映像や20万画素の写真をキャプチャできる水中ドローン。1インチのSONY製CMOSセンサーを採用し、162°のワイドアングルレンズと、4000ルーメンという明るいLEDライトにより、100mの深さまで美しい海中を撮影できる。スラスタは潜行用と推進用に3つ搭載されているが、流体力学に優れた本体デザインにより水中で機敏に移動できる。中国では放送局などが積極的に導入し、水中映像の撮影に活用されている。価格は399,000円(税別)になる。

水中映像撮影では20万画素の1インチセンサーと4000ルーメンのライトで深海でも高画質の映像が期待できる。

 さらに、今回の発表会で初お披露目となった最新水中ドローンが、GLADIUS mini。4K Ultra HDカメラを採用し、±45°のチルトロックや水圧センサーによる水深ロックモードなど、水中の点検や探索に効果的なインテリジェント機能を備える。スラスタは、推進用に2つと、潜行用に2つ、さらに後尾に1つ配備されていて、チルトロック時などに効果的に機能する。昨年から販売されていた初代モデルのGLADIUS ADVANCED PROに比べ、よりコンパクトになり水中での性能もアップしていながら、価格は168,800円(税別)と安くなっている。

今回初めて発表されたGLADIUSminiは、先代のGLADIUSより一回り小型化し、性能もアップした。

上下45°のチルトロックや水圧センサーによる水深ロックモードなどで点検や撮影に活躍しそうだ。

 最後に、今年の秋に販売を予定している水中ドローンが、Youcan Robot社のBW Space。最大の特長は、水中のダイバーなどを認識する自動追尾機能。0.2m〜7mの範囲で水中の対象人物を認識して追尾する。最長で7時間の連続潜行が可能で、1080pの動画をリアルタイムに映像伝送できる。機体の後尾に手で可搬できるハンドル形状の穴があり、持ち運び時だけではなく水中に投下したり水から取り上げるときにも、機体やケーブルに負担をかけずに容易にハンドリングできる工夫が施されている。価格に関しては、今回は未発表だった。

機体尾部にハイドリングできる工夫があり、水からの取り出しなどがスムーズにできる。

水中でダイバーを自動追尾する機能もある。

水中ドローン市場が急速に立ち上がる中国のスタートアップ事情

 CFD販売が産業用ドローンから水中ドローンまで、幅広く取扱を開始したのは2017年の後半から。国内で初めてエアロセンス社のドローンを取り扱うなど、PCパーツの総合サプライヤーとしての販売力やサポート力が、国内メーカーからも評価されている。そんな中、同社は国内でもいち早くPowerVision社のPowerRayを取り扱うなど、日本の水中に対する需要もキャッチアップしていた。そうした取り組みの中、CDF販売では2018年の1月に開催されたCES 2018の会場で、中国製の水中ドローンが数多く出展されていることに注目しリサーチを行っていた。そして、中国出身のスタッフが参加したことをきっかけに、一気に複数社へコンタクトして今回の5製品同時発表会を実現したという。5製品の特長や詳細なレポートは改めて紹介するが、各社に共通している点は、いずれも中国のスタートアップ系の若い企業。中国政府が主導する一帯一路の推進に、水中ドローンが活躍すると期待しているCEOもいる。
 これだけ短期間に個性的で多機能な水中ドローンを販売ラインナップに取り入れられた背景について、CFD販売の分析によれば「空中ドローン市場でのDJI一強」があるという。中国やグローバル市場では、DJI製ドローンのシェアは高く、スタートアップ企業が同じ市場を狙うのは困難な状況にある。そこで、まだメインプレイヤーの存在しない水中ドローン市場に各社が参入してきた。その結果、個性的で多様な水中ドローンが数多く開発され、そのうちの5製品が日本で販売されることになった。
 その魅力と国内市場の可能性について、各製品の特長や開発企業の背景も合わせて、詳しくレポートしていく。

水中ドローン5社の製品が一堂に。手前は現行のGLADIUSとGLADIUSmini(手前から2番目)。

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