東京都、あきる野市、スカイシーカーが、災害対応でドローンによる5.7GHz帯を利用した映像伝送と自律飛行による物資輸送の実証実験

東京都、あきる野市、スカイシーカーが、災害対応でドローンによる5.7GHz帯を利用した映像伝送と自律飛行による物資輸送の実証実験

東京都、あきる野市、スカイシーカーは、ドローンを使った災害対応で、5.7GHz帯を利用した映像伝送と自律飛行による物資輸送の実証実験を、4月26日、あきる野市(東京都)で実施した。


 東京都、あきる野市、スカイシーカー(※1)は、ドローンを使った災害対応で、5.7GHz帯を利用した映像伝送と自律飛行による物資輸送の実証実験を、4月26日、あきる野市(東京都)の戸倉しろやまテラスで実施した。

 あきる野市では土砂災害などが発生した場合、養老、盆堀、深沢の3地区が孤立の恐れがあるとして、ドローン本体と通信機の通信の状況を調査した。その結果これらの地区では200m程度の距離で通信が途絶することが確認されたため、孤立すると想定されている地域での状況確認と救援物資の運搬の可否を確認する必要が生じ、今回の実証実験を行うこととなった。
 このような孤立地域へのドローンを使った支援体制を確立することを目的として、①5GHz帯を通信に使用したドローンの通信状態の検証、②ドローン本体と通信機の通信が途絶えた状態での孤立地区への物資運搬の確認、③ドローンの飛行に際して障害となりえる建造物や地形の確認、④大型ドローンによる、救援物資の運搬、投下の確認をおこなった。

 今回の実験はあきる野市で災害が発生、道路が土砂で埋まり戸倉地区が孤立し、地域住民の携帯電話の使用などで2.4GHz帯が混線状態に陥ったという想定でおこなわれた。
 先ず通信に5GHz帯を使用するINSPIRE 2を土砂災害地域上空を飛行させ被災現場を映像で確認し、その際に地形や障害物などの状況を把握した。映像伝送は株式会社ソリトンシステムズ(※2)の映像伝送システムZao Sを使い、ドローンが撮影した映像は操縦者のコントローラーから分岐され、戸倉しろやまテラスの体育館にもリアルタイムで届けられ、詰めかけた参加者も鮮明な画像で確認することができた。

赤い部分が今回土砂崩れしたと想定した地域。道路が遮断され、ドローンは電波状況の厳しい山の裏側に飛行しなければならない。今回は往復で1.3kmを自律飛行した。

5.7GHz帯での映像伝送、ドローンの自律飛行で災害に有効な対応

戸倉しろやまテラスを離陸する物資輸送用の大型ドローンQS 8は、DJIとスカイシーカーで開発された機体だ=4月26日、東京都あきる野市(渡辺照明撮影)

 次にINSPIRE 2の飛行で得られた情報から、救援物資を積んだ輸送用の大型ドローンQS 8に飛行ルートや飛行高度などのフライトデータを入力し、離陸ポイントの戸倉しろやまテラスを離陸させた。孤立地域に想定した戸倉運動場までの片道0.6Kmは自律飛行に移り、大型ドローンQS 8はGPSによって時速12kmでゆっくりと飛行した。
 離陸ポイントと着陸ポイントまでのルートでは、大型ドローンQS 8は入力されたデータ通り自律飛行し、着陸ポイントの戸倉運動場に無事着陸、救援物資の薬品を無事に届けることができた。その模様も上空からの映像から、戸倉運動場で待ち構えていたカメラの映像にスイッチされ、ソリトンシステムズの映像伝送システムZao Sによる分岐映像で確認することができた。
 物資輸送後大型ドローンQS 8は、再度自立飛行して戸倉しろやまテラスに帰還した。
 また実験の最後には、ドローンが着陸不可能な状況も想定して、目視飛行による物資投下を行った。高度20mから投下されたペットボトルの水は、株式会社ナショナルマリンプラスチック(※3)製のエアバッグに包まれ、ペットボルの破損も無かった。

土砂崩れ現場方面を映すINSPIRE 2の映像。

中継されたINSPIRE 2が自立飛行中のQS8を捉えた。

戸倉運動場に着陸し救援物資を届けたQS8。

無事に届けられた救援物資を見せるスタッフ。

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