【ジャパンドローン2018】福島県がJUIDA、JUAV、JUTMと協定 目視外飛行の実現に向け実証体制を整備

【ジャパンドローン2018】福島県がJUIDA、JUAV、JUTMと協定 目視外飛行の実現に向け実証体制を整備

 福島県とドローン関連団体のJUIDA、JUAV、JUTMの4者は3月22日、ドローンの操縦者、管理者が、肉眼で見える範囲を超えて機体を飛ばすことができる「目視外飛行」を実現させる環境を整えるため、「ジャパンドローン2018」が開かれている千葉・幕張メッセで協力協定を締結した。


福島ロボットテストフィールドで不具合の実験も可能に

協定締結後握手を交わす左から  JUIDAの鈴木真二理事長、福島県の畠利行副市長、JUAVの阪口晃敏会長=3月22日、千葉・幕張メッセ(渡辺照明撮影)

 福島県と提携した関連団体をおさらいすると、一般社団法人日本UAS産業振興協議会(JUIDA)、一般社団法人(JUAV)、一般社団法人総合研究奨励会日本無人機運航管理コンソーシアム(JUTM)の3団体。協定の締結の会見には、福島県の畠利行副知事、JUIDAの鈴木真二理事長、JUAVの坂口晃敏会長が出席した。JUTMはJUIDAの鈴木理事長が代表を兼務している。
 JUIDAの鈴木理事長は協定締結の背景について、「政府は2018年ごろに無人地帯で、2020年代以降に第三者上空での目視外飛行を実現する方針を示していて、今年度末にはそれを実現させるために求められる機体の機能、性能、体制の要件を明らかにする方向だ。これらの動きを後押しするために実効性のある事業環境の整備が必要だ」と説明した。
 福島県はドローンの実験拠点となる福島ロボットテストフィールドを整備している。提携により、広域の飛行空域、安全が確保できる設備を提供したり、今後必要となる設備を整えたりする方針だ。JUAVはドローンの統一的な安全基準の整備を進めており、安全基準に基づく機体認証、操縦検定業務で福島ロボットテストフィールドを活用。JUIDAは産業振興と人材育成に取り組んでおり、提携による体制下で安全運用のための評価手法、教育方法の確立を模索する。JUTMは安全確保のための運航管理の技術開発、ルール形成、精度設計に取り組んでおり、事故調査の検討が進む見通しだ。
 会見では、福島県の畠副知事が「相互協力が可能となる協定の締結ができたことに感謝している。東日本大震災で大打撃を受けたいわゆる浜通り地域の再生を通じて、地方創生のモデルにしたい」とあいさつした。JUAVの坂口会長は「2004年に設立した国内で最初の産業用無人機の団体としてこれまでの蓄積を安全確保につなげたい」と抱負を述べた。またJUIDAの鈴木理事長は「知見を集めるためにわざと不具合を起こし、そのデータを取得することが可能になることを歓迎したい」と述べた。
 福島県などは今後、機体、操縦、運用、運航管理の認証方法、認定、検定手法を具体化させ、公開していく方針だ。

協定の意義について説明するJUIDAの鈴木真二理事長(左)と福島畠利行副市長(中)、JUAVの阪口晃敏会長。

この記事のライター

関連するキーワード


福島県 JUAV JUIDA JUTM

関連する投稿


陸上自衛隊東部方面隊がJUIDAと災害協定締結 陸自が大規模災害での情報収集にドローン活用

陸上自衛隊東部方面隊がJUIDAと災害協定締結 陸自が大規模災害での情報収集にドローン活用

陸上自衛隊東部方面隊は、一般社団法人日本UAS産業振興協議会(JUIDA)と「大規模災害発生時における災害応援に関する協定」を2月15日、締結した。陸自のみならず自衛隊がドローン関連団体と災害時協定を締結するのは初めて。


目視外飛行に向け福島RTFを使った実証実験実施 JUIDA、JUTM、JUAV3団体連携

目視外飛行に向け福島RTFを使った実証実験実施 JUIDA、JUTM、JUAV3団体連携

JUIDA、JUTMおよびJUAVの3団体は、昨年開所した福島 RTF の通信塔の機能を用いて、将来的な無人航空機の発展のために、福島 RTF において目視外飛行に向けた実証実験を1月23日開催し、今回その内容を公表した。


JUIDAが新春パーティー開催 鈴木理事長「2019年は飛躍元年」

JUIDAが新春パーティー開催 鈴木理事長「2019年は飛躍元年」

 日本UAS産業振興協議会(JUIDA)は1月30日、東京・元赤坂の明治記念館で「新春パーティー」を開き、会員、政府関係者、関係議員らが新春のあいさつを交わした。JUIDAの鈴木真二理事長は2019年を「ドローン飛躍元年」と展望した。


JUIDAの2019年「新春パーティ」開催のお知らせ

JUIDAの2019年「新春パーティ」開催のお知らせ

JUIDAは、無人航空機産業関係者が一堂に会し、2019年の無人航空機産業の発展と飛躍を祈念し、交流・連携を深める「新春パーティ」を1月30日、東京・港区元赤坂の明治記念館で開催する。


管理団体32と1年前の2倍超 最大はJUIDA 講習団体も304に

管理団体32と1年前の2倍超 最大はJUIDA 講習団体も304に

 国交省航空局は1月1日付で、管理団体、講習団体に関するHPの内容を更新した。ドローン操縦技能指導などを提供する「講習団体」として新たに17団体が加わり304団体が掲載された。講習団体を管理する「管理団体」は前月から3団体増え32団体となり、1年前の2倍超になった。最大は管理数が86と掲載されたJUIDAだった。


最新の投稿


陸上自衛隊東部方面隊がJUIDAと災害協定締結 陸自が大規模災害での情報収集にドローン活用

陸上自衛隊東部方面隊がJUIDAと災害協定締結 陸自が大規模災害での情報収集にドローン活用

陸上自衛隊東部方面隊は、一般社団法人日本UAS産業振興協議会(JUIDA)と「大規模災害発生時における災害応援に関する協定」を2月15日、締結した。陸自のみならず自衛隊がドローン関連団体と災害時協定を締結するのは初めて。


エアバスが都市の航空移動に関する民間の認識を発表

エアバスが都市の航空移動に関する民間の認識を発表

2019年2月11日。航空機大手のエアバスは、自社のサイトで都市の航空移動(UAM)に関する民間への調査結果を公開した。最新の調査によれば、UAMへの期待は高まっているという。


高度2万メートルから地球を観測するASTIGAN A3ドローン

高度2万メートルから地球を観測するASTIGAN A3ドローン

英国のAstigan社(航空宇宙分野のイノベーターチームと英国のOrdnance Survey)の合弁事業によって設計および製造されたASTIGAN A3は、高度2万メートル上空から地球を観測する。


【慶大×田村市】高校生が農薬散布機運用へ一歩 2人が訓練、4人がすでにライセンス取得

【慶大×田村市】高校生が農薬散布機運用へ一歩 2人が訓練、4人がすでにライセンス取得

 慶應義塾大学と包括連携協定を締結し、ドローンによる地域活性化に積極的な福島県田村市で、地元の福島県立船引高校の生徒2人が2月13日に、市内で農薬散布機の訓練に取り組んだ。船引高校ではこの2人を含め、すでに4人がライセンスを取得おり、今後もドローンを使って地元への貢献に意欲をみせている。


Saashaのメッセージビデオにドローン ササモモさんに贈る曲演奏中に自撮り 

Saashaのメッセージビデオにドローン ササモモさんに贈る曲演奏中に自撮り 

 ドローンのイベントなどでしばしば起用されるシンガーソングライターのSaashaが、女性ドローン操縦士、ササモモ(佐々木桃子)さんの登壇するトークイベントにサプライズでビデオメッセージを寄せた。その中にドローンが登場するシーンがあり、会場が涌いた。