マイクロソフトのクラウドとAIを活用したインフラ点検ソリューション

マイクロソフトのクラウドとAIを活用したインフラ点検ソリューション

日本マイクロソフトは都内で開催された開発者やCIO向けのイベントで、ノルウェーに本社があるeSmartSystems(イースマートシステム)が、マイクロソフトのクラウドとAIを活用したインフラ点検のソリューションを開発していると紹介した。


ヘリコプター型ドローンで送電線の異常を検出

 日本マイクロソフト株式会社の最高技術責任者の榊原彰執行役員は、都内で開催されたテクノロジー系イベントに登壇し、同社のクラウドサービスのMicrosoft Azureと機械学習について講演した。その中で、機械学習のための統合フレームワークを活用した事例として、ノルウェーに本社があるeSmartSystems(イースマートシステム)によるドローンの画像をAIで解析して、送電線設備の異常を検出する様子を紹介した。

eSmartSystemsの高度な画像認識システムの高度な画像認識の様子を紹介する日本マイクロソフト株式会社の最高技術責任者の榊原彰執行役員

 eSmartSystemsの提供するConnected Drone(コネクテッド ドローン)は、ヘリコプター型。一年前にyoutubeで公開された動画は、ドローンで撮影した送電線の映像を解析して、故障などの異常をチェックするソリューション。Connected Droneを使用すると、インテリジェントなアシスタントを使用して、人工知能でインフラストラクチャ コンポーネントを解析できる。eSmart Systems Connected PlatformとMicrosoft Azureが提供するインテリジェント アシスタントでは、1時間以内に100,000枚の画像を分析できる。人間がこれだけの枚数の画像を分析しようとすれば、1年以上の時間がかかるという。
 Microsoft AzureのAIを活用したConnected Droneは、以下のインテリジェントな機能を提供している。

・送電施設のマスト、インシュレータ、トラバース、トップヘッドの自動検出
・電力線での物体の自動検出
・欠落しているトップハットの自動検出
・絶縁体の設置分析

1時間以内に100,000枚の画像を分析できる101階層の畳み込みモデル

 榊原氏によるとeSmartSystemsの高度な画像認識システムは、101階層の畳み込みモデルによって構築されている。これだけの階層を1から作るのは容易ではなく、eSmartSystemsもマイクロソフトが提供するCNTK(Cognitive Toolkit:コグニティブ ツールキット)という機械学習のためのフレームワークを活用し、異常検知のための深層学習アプリケーションを開発したという。CNTKは、2017年10月5日現在で、バージョン2.2が公開され、以下のような統合フレームワークが提供されている。

・Deep Neural Networks(DNNs)
・Recurrent Neural Networks(RNNs)
・Long Short Term Memory Networks(LSTMs)
・Convolutional Neural Networks(CNNs)
・Deep Structured Semantic Models(DSSMs)

 これらの統合フレームワークは、eSmartSystemsのようにドローンを組み合わせた画像解析に利用する事例の他にも、スピーチや動画にテキストなどにも対応している。

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