東京都あきる野市がドローンを使った救助救出の訓練を実施

東京都あきる野市がドローンを使った救助救出の訓練を実施

11月19日。東京都あきる野市は、同市立の御堂中学校の校庭で、ドローンを用いた救助救出訓練を実施した。株式会社スカイシーカー(本社:東京都千代田区、代表取締役:佐々木政聡)のパイロットがサポートを行い、訓練メニューは一般社団法人ドローン安全推進協議会(本部:東京都中央区、代表理事:井上幸彦)が作成した。


あきる野市建設防災協力会と市職員がドローンで救助救出訓練を行う

 あきる野市の総合防災訓練は、毎年この時期に開催されている。昨年は、あきる野市立五日市小学校でDJIが世界で初となる自律飛行システムを搭載したMatrice 600にカーボン製空輸ボックスを取り付けて、救援物資を運ぶデモンストレーションが行われた。

https://www.dronetimes.jp/articles/573

あきる野市建設防災協力会と市職員が2機のドローンを同時に離陸させる

 今年は、あきる野市立御堂中学校の校庭がメイン会場となり、、スカイシーカーとドローン安全推進協議会が協力して、ドローンを用いた避難者の発見などを想定した訓練を実施した。朝8時半から始まった訓練では、地域の住民に向けて災害を想定した緊急速報がスマートフォンなどに配信され、それを受信した人たちが避難所に指定されている中学校の校庭に集まった。会場には消防のクレーン車も配備され市民が体験していた。そして10時15分からドローン安全推進協議会が作成したシナリオによる訓練メニューがスタートした。

建設防災協力会のドローンが4階で取り残された人を発見

 多摩直下で震度6強の地震が発生したという想定で、あきる野市職員とあきる野市建設防災協力会が、2台のPhantom 4を飛行させて、校舎の中で逃げ遅れた人がいないか探索した。あきる野市の職員が操縦するPhantom 4は、スカイシーカーのパイロットがサポートしながら、校舎の上空から全体の様子を確認していた。もう一方のあきる野市建設防災協力会のPhantom 4は、校舎の一階から窓の中の様子を撮影しながら、逃げ遅れた人を探索した。そして残された人がいると想定されている4階の窓まで飛行させると、映像で発見を確認し119番に通報した。

あきる野市職員の後ろで飛行をサポートするスカイシーカーのパイロット

 通報を受けた東京消防庁のレスキュー隊が到着すると、オレンジ色の服を着た青梅消防署の特別救助隊が「フットロック」という見事なロープ技術で4階のベランダまで登り、ロープを使って怪我人に想定した人形を乗せた担架を地上まで降下させた。さらに、あきる野市の職員が飛行させていたドローンからも、火災が延焼拡大してきたという通報があり、消防署員と消防団員が協力して6本のホースによる一斉放水が行われた。

レスキュー隊員がロープで巧みに4階まで登る

6本のホースから一斉に放水される様子

防災訓練の最後には、あきる野市の澤井敏和市長が防災訓練の講評を述べた。

スカイシーカーが最新ドローンや充電用の蓄電池などを展示

スカイシーカーの展示するドローンの説明を熱心に聞く町内会の人たち

 メイン会場の校庭には、防災関連の資料や機器などを展示するテントが並んだ。その中で、あきる野市とドローンの活用や防災に取り組むスカイシーカーも、DJI製の機体を展示していた。会場には、同社の佐々木政聡代表取締役も参加して、ドローンに興味を示す市民へ丁寧に説明していた。展示されていた機体は、ズーム機能付きのカメラを装備したM210と、あきる野市が採用する予定のオクタコプターが並べられていた。DJIの機体をベースにスカイシーカーが改良を施したオクタコプターは、近く正式に仕様や価格などを発表する予定。
 また、災害時に山奥や電源の切断された地域でも、ドローンのバッテリーを充電できるように、プライムスターの蓄電池HUG400も展示していた。さらに、ドローンの安全な活用についた啓発活動を行い、ドローンの活用を検討している海上保安庁もブース出展した。

災害時などにバッテリーの充電が行えるプライムスターの蓄電池HUG400


 昨年の取材では、ドローンを購入する計画だと話していたあきる野市では、その後DJI製のInspireとPhantom 4にMavic Proの3台のドローンを導入していた。また今年は訓練時にもあきる野市の職員が飛行させるなど、防災に向けたドローンの活用を積極的に推進している。近く、スカイシーカーの運営するDJIキャンプで操縦の資格を取得し、もう1名もパイロットとして対応する予定がある。さらに、複数の職員がすでにスカイシーカーによる研修を受け、基礎的な知識や操縦方法を学んでいる。来年には、あきる野市ドローン協議会がドローン サミットを企画するなど、今後も積極的なドローン活用に取り組んでいく計画だ。

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