あきる野市建設防災協力会と市職員がドローンで救助救出訓練を行う
あきる野市の総合防災訓練は、毎年この時期に開催されている。昨年は、あきる野市立五日市小学校でDJIが世界で初となる自律飛行システムを搭載したMatrice 600にカーボン製空輸ボックスを取り付けて、救援物資を運ぶデモンストレーションが行われた。
https://www.dronetimes.jp/articles/573
今年は、あきる野市立御堂中学校の校庭がメイン会場となり、、スカイシーカーとドローン安全推進協議会が協力して、ドローンを用いた避難者の発見などを想定した訓練を実施した。朝8時半から始まった訓練では、地域の住民に向けて災害を想定した緊急速報がスマートフォンなどに配信され、それを受信した人たちが避難所に指定されている中学校の校庭に集まった。会場には消防のクレーン車も配備され市民が体験していた。そして10時15分からドローン安全推進協議会が作成したシナリオによる訓練メニューがスタートした。
多摩直下で震度6強の地震が発生したという想定で、あきる野市職員とあきる野市建設防災協力会が、2台のPhantom 4を飛行させて、校舎の中で逃げ遅れた人がいないか探索した。あきる野市の職員が操縦するPhantom 4は、スカイシーカーのパイロットがサポートしながら、校舎の上空から全体の様子を確認していた。もう一方のあきる野市建設防災協力会のPhantom 4は、校舎の一階から窓の中の様子を撮影しながら、逃げ遅れた人を探索した。そして残された人がいると想定されている4階の窓まで飛行させると、映像で発見を確認し119番に通報した。
通報を受けた東京消防庁のレスキュー隊が到着すると、オレンジ色の服を着た青梅消防署の特別救助隊が「フットロック」という見事なロープ技術で4階のベランダまで登り、ロープを使って怪我人に想定した人形を乗せた担架を地上まで降下させた。さらに、あきる野市の職員が飛行させていたドローンからも、火災が延焼拡大してきたという通報があり、消防署員と消防団員が協力して6本のホースによる一斉放水が行われた。