【ドローン × 地理学】早稲田大学「地理学研究会」が挑んだドローンで探求する地理学(4)

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「ちりけん」の前に立ちはだかる「ドローンの規制」という高い壁を飛び越えることはできるのか。最後の望みが、規制の対象から外れる200g未満のミニドローンParrot mambo FPVだった。


720pの動画を記録できる高性能なミニドローン

Parrot mambo FPVを手にする「ちりけん」の吉田瑠夏さん

 Parrot mamboというミニドローンは、2016年に発売された機種だが、先ごろFPV(操縦者視点)のカメラ性能を備えた新製品が登場した。機体の上部に専用のFPVカメラを取り付けると、MicroSDカードに動画を記録できる。本連載がスタートした当初は、まだ日本では発表されていない機種だったが、ホビーショーで初披露となり、今回の企画をParrot Japan社に相談したところ、快くデモ機を貸し出してもらった。本格的な空撮用ドローンと比較すると、さすがにテレビの旅番組のような空撮映像は撮影できない。だが、少なくとも「ちりけん」の求めていた地上からのカメラでは捉えられない地理学的な魅力を映せるのではないかと期待して、Parrot mambo FPVで「ちりけん」の巡検に参加した。

土地の特長について学ぶ「ちりけん」メンバーによる巡検の様子

ドローンに興奮する「ちりけん」メンバー

ドローンでの空撮に挑んだ「六枚屏風岩」と呼ばれる「ドローン映え」する崖

 これまで、お茶の水女子大の吉田瑠夏さんを中心として、3名の「ちりけん」メンバーがドローンの飛行体験や相談を行ってきたが、巡検の当日には合計で12名の学生が集まった。そのうち、ドローンが飛ぶ様子を体験しているのは、吉田さんと早稲田大学教育学部1年の田代滉介さんの2名。残る10名にとっては、ミニドローンであっても実際に飛行する様子を目にするのは初めて。そのせいか、巡検による土地の研究よりもドローンの飛ぶ様子に興奮する学生が多かった。小さなミニドローンでも、ふわりと飛び立つだけで「うわーっ」という歓声も上がった。そして、そのミニドローンが固定されたカメラアングルながら、崖の地層を上昇していく動画を目にすると、地理学「心」が刺激されるようだ。学生の中には、六枚屏風を「ドローン映えする崖」と例える者もいた。

Parrot mambo FPVの飛ぶ様子に興奮する「ちりけん」メンバー

スマートフォン世代はFPVカメラの記録映像も容易に使いこなす

 巡検に参加して、実際に学生がParrot mambo FPVを使う様子を見ていて感心したのは、スマートフォン世代ならではのデジタル機器に対する適応力。Parrot mambo FPVでカメラの動画を録画するためには、スマートフォンに専用アプリをインストールして、WiFi接続を使って接続しなければならない。以前のドローン飛行体験では、あらかじめセットアップされていたドローンとコントローラーを操縦してもらった。そのため、まったくゼロからドローンとスマートフォンをセットアップするのは戸惑うかと思ったが、難なく作業をこなした。Parrot社の提供する専用アプリが分かりやすいという点もあるが、やはり日頃からスマートフォンやデジタル機器を使い慣れている世代にとって、ドローンは扱いやすい道具となっている。FPVカメラで空撮した動画も、MicroSDを読み込めるスマートフォンを使って、すぐにプレビューで確認し、再撮するか編集で対応するかを判断していた。
 巡検を行った当日は、台風が接近していたので雨の降っていない合間を縫っての飛行となり、当初の目的地をすべて回れなかったが、それでもある程度の空撮動画は記録できた。その結果は、11月4日と5日に開催される早稲田大学の学園祭で発表される。(つづく)

巡検の途中に立ち寄った「戸倉しろやまテラス」のジオ展示室であきる野市の地理学について熱心に説明を聞く「ちりけん」メンバー

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