【ドローン × 地理学】早稲田大学「地理学研究会」が挑んだドローンで探求する地理学(2)

【ドローン × 地理学】早稲田大学「地理学研究会」が挑んだドローンで探求する地理学(2)

早稲田大学「地理学研究会」、通称「ちりけん」が挑むドローン地理学。そのために、まずはドローンを飛ばす技能を学ぶ必要がある。そこで、10月21日にオープンした「DJI ARENA BY JDRONE TOKYO」の飛行体験イベントに参加してもらった。


都内でテストフライトのできる貴重な場所

「ちりけん」メンバーがドローンの初フライトに挑戦

 DJIのドローンを飛ばすためには、人口が密集していない地域で、その土地の地権者や管理者の許可が必要になるため、機体だけを借りても学生たちは勝手に飛ばすことができない。そこで、日本サーキットに協力してもらい、「DJI ARENA BY JDRONE TOKYO」のオープニングイベントの飛行体験に、「ちりけん」から3名の学生に参加してもらった。「DJI ARENA BY JDRONE TOKYO」は、DJI の正規販売代理店の株式会社日本サーキット(神奈川県川崎市)が管理と運営を担当する屋内練習場。東京23区内で約535㎡の広さを確保している。飛行体験に参加してもらった3名のうち1名は、今回の企画のきっかけとなった、お茶の水女子大学の吉田瑠夏さん。あとの2名は、今回から新しく参加することになった早稲田大学政治経済学部3年の鈴木舜介さんと、早稲田大学教育学部1年の田代滉介さん。2名ともドローンに対する好奇心が強く、前から飛行を経験してみたいと思っていたという。しかし、実際の飛行体験に臨む前に、DJI Campインストラクターで日本サーキットが運営するJドローンアカデミーの講師も務める代表取締役の酒井哲広氏の好意により、学生たちへのレクチャーを行っていただいた。

オリジナルの教材でドローンの基本をレクチャー

オリジナルの教材で「ちりけん」メンバーにレクチャーする日本サーキットの酒井哲広 代表取締役

 学生たちへのレクチャーにあたり、ドローンを操縦する前に理解しておくべき基礎知識から、実際の飛行で必要な操作のポイントなどを整理したオリジナルの教材を酒井氏は用意していた。その教材の中で、酒井氏が最初に伝えた「操縦者の心得」は、以下の6つ。

1.人命の尊重
2.法律や運用ガイドを守る
3.「思いやり」の心と「譲り合い」の精神
4.「かもしれない」を心掛ける
5.機体の特性を把握
6.操縦者としての責任

 酒井氏は、この6つの心得について自動車の運転などを例にとり、学生たちに丁寧に説明すると、国土交通相のサイトに掲載されている航空法のイラストを使って、ドローンの飛行に関する法律について解説した。レクチャーの最後に、酒井氏は実際の機体とコントローラーを手にして、スティックとドローンの動きを実演してみせた。

いざ初フライトへ

はじめてドローンを飛ばした お茶の水女子大学の吉田瑠夏さん

 座学を終えて「DJI ARENA BY JDRONE TOKYO」のオープニングイベントがスタートし、3名の学生が初となる飛行体験に挑んだ。初フライトは、レクチャーの講師を務めた酒井氏がインストラクターとなって、LEDゲートの設置されているADVANCEエリアで行われた。コントローラーで操作するDJI Sparkが用意され、離陸の準備をするARM(アーム)という操作から順番に、フライトまでの手順が紹介された。最初にコントローラーを手にした吉田さんは、離陸したDJI Sparkがスティックの操作にしたがって前後左右に動く様子を楽しんでいた。初めてのフライトでも、事前のレクチャーで機体の動きを理解していたことと、屋内でも安定したホバリングを維持するDJI Sparkの操作性の良さもあり、吉田さんは落ち着いて操縦していた。続いて、田代さんがコントローラーを手にして、機体の操縦だけではなくカメラから送られてくる映像をタブレットで確認しながら、空撮をイメージした操作の感覚を学んだ。2人の飛行の様子を見ていて最後にコントローラーを持った鈴木さんは、少し高い位置にDJI Sparkを上昇させるなど、より実際の巡検をイメージした機体の移動を確認していた。
 一通りの初フライトを終えた後で、酒井氏はDJI Sparkの特長でもあるジェスチャーによる飛行方法を実演してみせた。顔を認識して離陸し、手の動きに合わせて機体が左右に移動する様子を見て、吉田さんも体験したいと申し出て手のひらから離陸させてみせた。

二番目にDJI Sparkを操作した早稲田大学教育学部1年の田代滉介さん

最後にコントローラーを手にした早稲田大学教育学部1年の田代滉介さん

酒井氏によるDJI Sparkの操作に驚きの声をあげる「ちりけん」メンバー

ジェスチャーでDJI Sparkを楽しそうに操作する 吉田さん

ドローンに魅了されて追加の飛行体験でPhantom 4に挑戦

 体験イベントは酒井氏の指導による1回だけの予定だった。しかし、実際にドローンを飛ばしてみて、その楽しさに魅了された3名は「DJI ARENA BY JDRONE TOKYO」のオープニングイベントが、18時まで開催されていると知り、追加の飛行体験を申し込んだ。ドローンに関する法規制の基本を学び、実際に飛ばしてみて、巡検のために飛ばせるようになるためには、飛行テクニックの習得も重要だと考えた学生たちは、この機会に他のドローンも飛ばしたくなったようだ。3名が飛行体験を申し込んだ機体は、DJI Pahntom 4という空撮の性能に優れたドローン。追加の飛行体験では、日本サーキットの商品開発課の課長でもあり、Jドローンアカデミーで講師も務める栗原元夫氏による指導のもと、カメラの操作も交えた操作も教わった。酒井氏から、DJI Campの飛行課題としてカメラを中心の位置にキープしたまま機体で円弧を描く「オービット」という難易度の高い技能が求められる、と聞いていた田代さんはPhantom 4で練習していた。また鈴木さんも、Sparkでは体験できなかっLEDゲートの通過に挑戦し、難なくクリアしてみせた。2度目のフライトで操縦のコツをつかんだ3名は、巡検先での空撮のためには、ドローンに関する資格が重要だと認識し、今後に向けて誰がどのように外で飛ばせるようになるかを検討していくという。

栗原元夫氏からPhantom 4の操作を指導してもらう「ちりけん」メンバー

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