鎌倉ドローン協会がテロ対策訓練に参加、現場状況把握に空撮映像を司令本部に伝送

鎌倉ドローン協会がテロ対策訓練に参加、現場状況把握に空撮映像を司令本部に伝送

一般社団法人 鎌倉ドローン協会(神奈川県鎌倉市)は、10月5日に鎌倉市山崎浄化センターで行われた鎌倉市消防本部大船消防署(神奈川県鎌倉市、郷原一己署長)と神奈川県警大船警察署(神奈川県鎌倉市、野口博署長)などによる「テロを想定した対策訓練」に参加し、ドローン空撮映像の中継を行い現場状況把握を支援した。


テロリストの暴走車に衝突し、横たわる負傷者。ドローンが現場の緊迫した状況を映像で送った。

 今回のテロ対策訓練は、2020年に開催される東京オリンピック・パラリンピックでセーリング会場となる江ノ島(神奈川県藤沢市)に鎌倉市が隣接していることもあり、最近のテロリストの運転する暴走車両による不特定多数の一般市民を狙った事件が多発していることを背景に行われた。

ドローンが上空で監視を続ける中、警察官によって容疑者が確保された。

暴走車両の下敷きなった負傷者(ダミー)の容体を確かめる救急隊員。

車に閉じ込められた負傷者を、フロントガラスを破って救出作業をおこなう消防のレスキュー隊員。

 訓練場所となった山崎浄化センターには道路に見立てパイロンが置かれ、その中でテロリストが乗った暴走車両(タクシー)が歩行者をなぎ倒す想定で開始された。暴走車両は他の車両に実際に衝突し停止、歩道には多数の負傷者が倒れるなど訓練とは思えない緊迫した雰囲気となった。警察はテロリストの確保から現場の交通整理を行い、消防と病院関係者による救命救助訓練では車内に閉じ込められた負傷者の救出から搬送、設置されたエアテントでは負傷者を選別するトリアージュを行なった。訓練は全体で30分程だった。

 ドローンは3機のPhantom 4を飛ばし、暴走車両の衝突から映像を撮りはじめた。映像はWIFIでプロポ(コントローラー)に送られた空撮映像を、HDMIケーブルでスイッチャーに繋いで、鎌倉市消防本部内の司令本部に伝送された。これによって司令本部では現場の状況をリアルタイムで把握することができた。会員5人が参加した鎌倉ドローン協会の青栁正紀代表理事によると「今回の訓練では上空からの情報収集が詳細に行えたと考えている。司令本部への映像伝送も成功した」と話した。 
 同協会は今年8月に神奈川県警鎌倉警察署と防災協定を結ぶなど、ドローンを活用した地域の防災活動を表明するとともに、研究を続けている。

ドローンから伝送された映像をチェックする鎌倉ドローン協会スタッフ。

 訓練後の感想として訓練関係者からは「様々な団体が参加し、連携できたことはよかった。今後も続けたい」「今日はドローンによる空撮映像もあるので、訓練内容の検証に役立てたい」といった声が聞かれた。
 今回の訓練には、鎌倉市消防本部と神奈川県警大船警察署を中心に湘南鎌倉総合病院DMAT-L、横浜市消防局栄消防署、鎌倉消防団、京急交通株式会社(大船営業所)、鎌倉ドローン協会の約60名が参加した。

訓練では鎌倉ドローン協会のPhantom 4が同時に3機飛行した。

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