クラウドによる遠隔操作に対応した物流用ドローンポートシステムの検証実験

クラウドによる遠隔操作に対応した物流用ドローンポートシステムの検証実験

国土交通省の総合政策局物流政策課 技術政策課とブルーイノベーション株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長CEO:熊田貴之)は、長野県伊那市長谷地区にある道の駅南アルプスむら長谷と長谷高齢者専用住宅で、物流用ドローンポートシステムの検証実験を9月6日、実施した。


400mの距離をドローンポート間で自動航行

国土交通省 総合政策局 物流政策課 企画室 課長補佐 大庭靖貴 氏

 実験の開始にあたり国土交通省 総合政策局 物流政策課 企画室 課長補佐 大庭靖貴 氏が挨拶し「少子高齢化や労働人口の減少などから、国内の物流は近い将来に深刻な人手不足が懸念されています。こうした背景から、国土交通省の総合政策局物流政策課 技術政策課では、東京大学とブルーイノベーション株式会社による物流用ドローンポートの実証実験を長野県伊那市で進めています」と説明した。すでに、今年の3月にドローンポートへの着陸実験は行われてきた。今回は2017年度に予定されている実験の一回目となり、「ドローンポートによる機体姿勢制御の機能検証」と「クラウドによる遠隔監視・確認システムの検証」を目的とした実験が行われた。会場となった道の駅南アルプスむら長谷には、特設のドローンポートが設置され、クラウド経由で遠隔操作による離着陸と自動飛行が実行された。
 道の駅の駐車場に設置されたドローンポートを飛び立ったドローンは、あらかじめ設定されている空路に沿って、400m離れた長谷高齢者専用住宅に設置されたドローンポートに着陸した。その間、緊急時のサポート用にプロポを手にしたスタッフは待機していたが、遠隔操作による自動飛行はトラブルなく実行された。

実験の会場となった道の駅で報道陣に説明するブルーイノベーションの熊田雅之取締役COO

ドローンポートへの侵入者を検知する安全対策

ドローンポート間の自動飛行をクラウドで制御する仕組みを説明する熊田氏

 往路で無事に飛行を終えたドローンは、その場でバッテリーを交換し、復路で道の駅に戻る飛行を行った。復路の飛行では、ドローンポートの侵入検知システムを検証するために、マーカーのあるポート内にスタッフが故意に立ち入った。侵入を検知したドローンポートでは、飛行中のドローンに対して空中で待機するように指示を送った。信号を受け取ったドローンは、着陸しないで上空でホバリングを続けて待機していた。そして、ドローンポートから人が立ち去ると、安全を確認して無事に着陸した。
 実験を終えて、ブルーイノベーションの熊田雅之取締役COOは「今回の実験では、技術的な完成度は60%~70%と評価しています。今後は、サービス面での環境整備や他のドローンへの対応などを検討していきます。また、11月頃には実用化に近い条件での実証実験を計画しています」と話した。

ドローンポートを離陸する実験用のドローン

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