埼玉県の上田知事がエンルートを訪問 ブログに「国内最大手が埼玉の会社でびっくり」

埼玉県の上田知事がエンルートを訪問 ブログに「国内最大手が埼玉の会社でびっくり」

 産業用ドローン事業を手掛ける株式会社エンルート(埼玉県朝霞市)は8月25日、埼玉県の上田清司知事の訪問を受けた。これは上田知事が県内の企業を訪問して、経営者や企業関係者と直接、意見交換をする「とことん訪問」の一環で、上田知事はドローンのフライトを視察したり、取り組みや市場環境についての説明を受けたりした。


水を使った〝模擬農薬散布〟の安定飛行に感心

 上田知事はこの日午後2時半ごろ、埼玉県朝霞市にある、エンルートの試験飛行専用施設「ドローンフィールド」を訪問した。朝霞市の富岡勝則市長、埼玉県議会の醍醐清議員、神谷大輔議員が同席し、埼玉県、朝霞市の職員らが見守った。エンルート側では、瀧川正靖社長ら同社の幹部、パイロットらが出迎えた。
 上田知事らは、同社の農薬散布機「Zion(ザイオン)AC1500」が、農薬の代わりに水を散布する様子を、ネットの張られたフィールドの外側から見守った。上田知事はすべるように空中を動きながら散水する機体を見て、「安定していますね」などと感想を語った。
 機体を停止させたあと、ネットの中に入って直接、機体を確認。瀧川社長が「このアームは折りたたむことができるので、軽トラックの荷台に乗せることができます」と説明すると上田知事は頷きながら「これは持ち運びによさそうですね」と応じた。

エンルートの農業用機「Zion AC1500」のデモフライトの様子を見守る埼玉県の上田清司知事(中央)

「バッテリー技術を開発した企業が県内に」 知事が新技術紹介も

 デモフライト終了後、上田知事らはドローンフィールドから約5キロ離れたエンルートの本社に移動。本社では瀧川社長、井上智之副社長、斉藤昇技術開発本部長、山崎和彦事業本部アドバイザーら幹部が、同社の事業内容や、市場環境、技術的な取り組みなどについてスライドを投影しながら説明した。
 説明を受けたあと、上田知事は、県内にバッテリーで先進的な研究・開発に取り組んでいる機関があることを紹介。「新開発のバッテリーは従来の2・5倍ほど長持ちをするそうです。技術的には完成していて、あとは製品化が残るのみだそうですので、連携ができればお互いの開発がさらに進むかもしれませんね」などと述べた。上田知事はこのあと社内を見て回り、記念撮影をして次の訪問地に向かった。
 エンルートについて上田知事は7月に公開したブログの中で、「産業用ドローンの国内最大手である株式会社が埼玉県内の会社であることを知ってびっくりしました。エンルートは、農薬散布用ドローンの農林水産航空協会認定第一号を取得した朝霞市所在の企業です」「安定した飛行性能や技術開発力が高く評価されています」などと紹介。「ぜひ『とことん訪問』で訪ねてみたいものです」と訪問の意向を記していた。今回の訪問で、それを実現したことになる。
 エンルートの瀧川社長は、「これからも、人々の役に立つことを最優先に、事業に取り組んでいきたい」と話した。

埼玉県朝霞市のエンルート本社で、瀧川正靖社長(手前)の説明に聞き入る上田知事

訪問を終えて記念撮影

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