「強み」持つドローン関連4社がアライアンス結成 包括ソリューションや千葉・君津の4万㎡フィールドを提供

「強み」持つドローン関連4社がアライアンス結成 包括ソリューションや千葉・君津の4万㎡フィールドを提供

 株式会社アイネット、Dアカデミー株式会社、トライポッドワークス株式会社、ドローン・ジャパン株式会社の4社は8月8日、ドローンを活用したビジネスの実現を加速させるため、「ドローン・ビジネス・リアライジング・イニジアチブ・ジャパン(DBRIJ)」を設立すると発表した。8月28日から活動を始める。


知見持ち寄りドローンビジネスの早期実現目指す

 DBRIJは4社によるアライアンスだ。4社の強みを持ち寄って、オープンイノベーションで、新市場の創造や、アイディア創出などを通じて、ドローンビジネスの早期実現を目指す。
 具体的な内容として主に3点を掲げている。第1が「包括的なソリューション提供」で、アライアンスが持つ技術、知見を集め、課題解決の方策を探る。
 第2が「ドローン飛行場の提供」で、この日の発表会の会場にもなった千葉県君津市にある4万平方メートル(平らな敷地のみ。山の中腹まで含めると敷地全体では14万平方メートル)のドローン飛行場「ドリーム・ドローン・フライング・フィールド」(DDFF)を、実証実験、フィージビリティースタディー(実現可能性の探索)、現場投入前のリハーサルなどに提供する。そこでナレッジ化された情報を発信、提言する。
 第3に「インキュベーションセンターの設立」で、ドローンビジネスの事業化を推進する企業に対し、コンサルティング、操縦トレーニング、操縦士派遣などの環境を提供し、支援を行う。

アライアンス「DBRIJ」発表会で説明するアイネットの田口勉副社長と、(説明席から順に)トライポッドワークスの佐々木賢一社長、ドローン・ジャパンの春原久徳会長、Dアカデミーの依田健一社長

発表会には関係機関が展示ブースを設けていた

データセンターのアイネット、映像解析技術のトライポッドワークス

 アライアンスを構成する4社にはそれぞれ強みがあることが特徴だ。
 アライアンスの事務局としての役割を担うアイネットは、データセンターとクラウドコンピューティングを展開している独立系ITサービスプロバイダー。飛行記録データ、センシングデータの集積、解析などに強い。ドローンをデータでフライトさせる自動運航を視野にいれており、ドローンIoTプラットフォーム事業「ドリーム・ドローン」も展開している。この日の発表会場でもあるドローン飛行場「DDFF」も、アライアンスが目指す事業の実現に向けて提供する。
 同社の田口勉副社長は「ドローンは破壊的イノベーションを起こすと考えている。その。ドローンが活動する裏側にはデータセンター、クラウドが必要で、そこが我々の強みだ。われわれはITでドローンを飛ばすことをゴールに掲げ、このアライアンスに参加した。われわれとしても、ドローンがはき出すデータをもとに、自動運航を目指すことでシナジーがあり、精一杯取り組みたい」と抱負を述べた。
 トライポッドワークスはオンラインストレージなどの情報セキュリティ事業と、視覚情報を土木、農業、介護などに活用するための映像情報を基軸としたIoTサービス事業を2本柱としていて、映像解析技術のドローンへの応用を推進している。
 同社の佐々木賢一社長は「ドローンは企業の新しいインフラになるが、システムもルールも未完成。だからこそ実験の価値があり、実験にはその場所が必要になる。全国的に見渡してもそんな場所はないが、それをこのフィールド、DDFFで提供できる。ドローンは組み合わせ技術で、人と智恵が集まる場所で、ここから新しいビジネスが発展すると思っている」と強い期待を示した。

アライアンスへの期待を示したトライポッドワークスの佐々木賢一社長

 ドローン・ジャパンは、ドローンのオープンソースソフトウェア開発者養成と支援、四季事業者向けコンサルティング、ドローンを活用した精密農業に関する企画開発などを幅広く手掛け、「ドローン×農業」で日本の土づくりを世界に発信することを掲げて精密農業で「ドローン米」プロジェクトを推進している。
 同社の春原久徳会長は「日本のドローン作業は、第三の波が訪れている欧米に比べると2、3周遅れている。日本がキャッチアップするのに、このフィールドが役立つ。ビジネスにする上ではドローンは手段、という視点が大事だ」と、アライアンスの意義とビジネス化に必要な考え方を述べた。
 Dアカデミーは、一般社団法人日本UAS産業振興協議会(JUIDA)の認定スクールで、アライアンス形式で全国に14箇所でスクールを運営するなど、ドローン操縦技能の教育事業を展開する。企業が求める技能を持つ人材の育成に定評があり、i―constructionなど高い専門性が求められる人材育成にも対応する。
 同社の依田健一社長は、「ドローンの自動運航が実現しても、万が一に備えて運転技術は今後も必要であることに変わりはない。操縦技術を習得するには墜落体験も必要で、ここならそれも可能だ。このフィールドに来られた方のご依頼に対応し、カスタマイズもしていきたい。このフィールドを日本一にしたい」と、自身の起業に至る経緯なども交えながらアライアンスにかける意欲を語った。

精密農業のドローン・ジャパン、操縦技術のDアカデミー

アライアンスの意義を述べたドローン・ジャパンの春原久徳会長

アライアンスに取り組む意欲を語ったDアカデミーの依田健一社長

広大な敷地体感 石井副市長「飛行場開設、喜ばしい」とコメントしフライトも体験

 この日の発表会が行われたDDFFの会場には、アライアンスを構成する4社のほか、賛同する企業、研究者、社団法人や、メディア関係者、地元の行政関係者ら約60人が参加した。参加者は発表内容を確認したり、参加者同士でコミュニケーションを深めたりしていた。
 またこの日は、会場となったDDFFのお披露目も兼ねていて、多くの参加者がその広さに感心し、「ソーラーパネルを建設して、点検技術の向上に使えるのではないか」「同じように橋梁などの構造物もあるといいだろう」「IT建機の活用法を探りたい」などと、活用法を検討していた。ゲストで参加していた君津市の石井清孝副市長も、「ドローン飛行場DDFFが君津市内に開設されたことは大変喜ばしい。開設を契機にさまざまな分野でドローン技術の活用が進むことで、本市の活力あるまちづくりの推進に資するものと期待している」とコメントを寄せたうえで、ドローンのフライトにもチャレンジし、飛ばし心地や現地の感触を確かめていた。

君津市の石井清孝副市長も広大な敷地でドローンのフライトにチャレンジ

発表会にはアライアンスに賛同する企業も参加。株式会社アクティオ(東京)はICT建機を持ち込みドローンで得たデータを、建機の運用に役立てるイメージを提供した

株式会社アイネット
https://www.inet.co.jp/

Dアカデミー株式会社
http://d-academy.co.jp/

トライポッドワークス株式会社
http://www.tripodworks.co.jp/

ドローン・ジャパン株式会社
http://www.drone-j.com/

ドローン飛行場(DDFF)
http://www.inet-datacenter.jp/news/2017/05/inet-dream-drone.html

すべて含めると14万平方メートルと広大な敷地を持つ千葉県君津市のドローン飛行場、DDFF。首都圏からのアクセスに優れ、「飛行禁止区域」からはずれたエリアにある。

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