【慶大×田村市】地元企業、船引高校にドローン寄贈! ファントム、レース用、ゴーグルも! 生徒代表「活躍に励みます」

【慶大×田村市】地元企業、船引高校にドローン寄贈! ファントム、レース用、ゴーグルも! 生徒代表「活躍に励みます」

 慶大からドローンの指導を受けている福島県立船引高校に、株式会社郡山測量設計社(野中春夫社長)が、生徒がドローン活動や練習に使うためのドローンや関連機材が大量に寄贈されました。同社は創業者が田村市の出身で、寄贈は地元への貢献の一環です。生徒達はさっそく、この日の第2期講座で真新しいドローンのフライトを堪能しました。


郡山測量設計社、創業者で田村市出身の故・宗像紀人氏の「地域社会への貢献」を体現

 寄贈されたのは、DJIのPhantom4PRO+(ファントム・フォー・プロ・プラス)、練習機のトイドローンとして、Holy Stone toys(ホーリー・ストーン・トイズ)のHS170(Predator)、レース用のFPV(遠隔操縦での一人称視点)ドローンとしてJumper X68、FPVのゴーグルwalkera goggle4などです。総額でざっと100万円ほどになるといいます。
 特別講座に先立って贈呈式が行われ、田村市の皮籠石直征副市長や市の関係幹部、田村市と包括連携協定を結びドローンの指導にあたっている慶應義塾大学SFC研究所・ドローン社会共創コンソーシアムの南政樹特任助教、船引高校の伊豆幸男校長ほか関係者が見守る中、郡山測量設計社の野中春夫代表取締役と、小松款常務取締役が、船引高校の生徒代表に、数ある贈呈品から、Phantom4PRO+と、ゴーグルを手渡しました。生徒たちは大きな拍手を送り、ありがたさをかみしめていました。
 機材を受け取った生徒を代表して、石井新一さん(3年)があいさつにたち、「寄贈頂いたドローンでいっそう活動に励みます。ファントム4では美しい田村市の自然を撮り、トイドローンでより効率的に操縦を練習します。VR(FPVゴーグル)も頂いたのでレースに活用します。本当にありがとうございました」と、お礼を述べたうえで活用を誓い、深々とお辞儀をしました。
 石井さんのあいさつを受けて、郡山測量設計社の野中春夫代表は「船引高校での特別講座に参加していますが、生徒さんの取り組み姿勢や成果には目を見張るものがあります。当社は地域社会に貢献することを掲げております。今回、寄贈をさせて頂いくことでみなさんのお役にたてれば幸いです。生徒さんたちのさらなる成長を切に願っております」とあいさつしました。
 郡山測量設計社の創業者である宗像紀人元会長(故人)は、合併によって田村市が誕生する以前の大越町の出身で、同町の最後の町長でもありました。郡山測量設計社は今回、宗像元会長の「地域社会に貢献する」の思いを、ドローンの寄贈で具体化した形です。
 同社の小松款常務は「講座を拝見していて素晴らしい取り組みであると感じていました。生徒の成長や、慶應の指導者、伊豆幸男校長の真剣な取り組み姿勢には感激を覚えていました。その思いをこんな形で示してみました」と話しています。郡山測量設計社でもドローンをすでに2機導入し、今後、活動の拡大が期待されます。

船引高校にドローンを寄贈する郡山測量設計社の野中春夫代表取締役(左)と小松款常務取締役(左から2人目)

あいさつする郡山測量設計社の野中春夫代表取締役

船引高校に寄贈されたレース用ドローン

船引高校に寄贈されたゴーグル

「ドローン普及の動き、田村市全体で」皮籠石副市長 「活動の場、拡大を」伊豆校長

 贈呈式では引き続き、船引高校教育振興協議会会長である本田仁一市長の代理として、皮籠石副市長があいさつに立ちました。
 皮籠石副市長は、「第2期開講にあたり大変ありがたい申し出を頂きました。生徒のみなさんのがんばりに対しての支援です。今後、こうした動きが田村市全体に広がると思います。教育、産業に生かされていくでしょう。生徒のみなさんが、学んだことを田村市の発展に生かす動きが出てくることを楽しみにしています」と、船引高校でのドローン人材育成事業が、地域貢献につながることへの期待を表明しました。
 贈呈式の最後に、生徒の活動を近くで見てきた船引高校の伊豆幸男校長がマイクの前に立ちました。そして次のように言葉を贈りました。
 「今回、ドローンをたくさん寄贈して頂きました。本当にありがとうございました。昨年の特別講座で生徒のみなさんはトイドローンで基本練習を繰り返しました。操作技能の向上はすばらしいものでした。あっとういう間に操縦技術を身に付け、ファントムも使えるようになりました」
 「その技術で、空撮班は『ドローンムービーコンテスト』への応募を果たしました。春には桜を撮影し、先日は女子生徒が中学生の前でドローンを飛ばしてみせました。地域課題解決班の生徒は、ドローンを活用して若者がもっと農業に関われるようにしたい、と作文を書きました。それがきっかけで北海道の生徒と交流をすることになりました。また理科の授業では、研究発表にドローンを取り入れたいと思っています」
 「第1期のみなさんは、ドローンに取り組むことで、チャレンジの大切さを知ることができたと思います。いろんな方々との交流、出会いも実感したと思います。なにより活躍の場が広がったことが最大の成果だと考えています。第2期の開講にあたり、先輩達がグラウンドで早朝から操縦の練習をしている光景も見ました。寄贈頂いたドローンは生徒たちのもっと上手になりたい、もっと操縦したい、という願いをかなえるものです。生徒のみなさんには、これを十分に活用し、技術を向上させ、活動の幅を広げてほしいと思っています」

本田仁一市長の代理として生徒の前であいさつをする皮籠石直征副市長

贈呈式を終えて記念撮影

10時間フライトで飛行申請目指す! 〝ドローンの掟〟も伝授

 贈呈式のあと、特別講座に入り、南政樹特任助教が、ドローンについての基礎知識を伝授しました。この日の講座に参加したのは1年生7人、2年生11人、3年生2人。1期に参加した生徒もいます。
 ドローンが飛ぶメカニズムや、ドローンに組み込まれているセンサーの種類などを説明したあと、ドローンの安全な運用として、「飛ばしていて危ないことが起こりそうだと思ったら、誰かを傷つけるよりは、壊れてもドローンを落とした方が良い。そのためにはしっかりと落とす方法を知っておく必要があります」と安全確保の重要性を説明。
 また、「ドローンの掟(おきて)」として、安全に飛ばすことを最初に説明。「時間があるからなんとなく飛ばそう、ではなく、必ずフライトプランを作ってください。なんのために、どこで、いつ飛ばすのか。それを決めてから飛ばすことが大事です」と強調しました。また「風が強過ぎるとかなにかひとつでも、ドローンを飛ばすのに不適切な条件があれば、飛ばさない、と判断すること」などと捕捉しました。
 また、ドローンの実技に入る上で大切なこととして、「飛行記録をつけて下さい」と繰り返しました。その理由について「ドローンはどこでも飛ばしていいわけではなく、飛行を認める状況と、認める方法が決められています。そこからはずれた状況の場所で、認められない方法で飛行させるには、国土交通省航空局への申請が必要です。その飛行申請をしようと思います。受け入れてもらう目安のひとつが10時間の飛行経験があるかどうか。5分けや10分の蓄積が10時間になるので、飛行のたびに、何月何日にどこで、何分、あるいは何時間とばしたのかを記録するクセをつけてください」と伝えました。
 特別講座第2期では、ドローンの腕を磨いた生徒には、9月9日に田村市で行われる音楽フェス「ワン・ネイション」で、ドローンで撮影できたり、防災訓練でデモフライトができたりするよう取りはからう予定です。消防団とのドローン腕比べも構想されています。
 座学のあとのフライト体験は、5つの班に分かれて実施。プロポの説明、電源を入れる順番などを説明したのち実技に入りました。ドローンを空中制止させるホバリングの練習をこなしたあと、放り投げたドローンをフライトさせ、コントローラーで出発地点に戻して最後は放り投げた手で受け止める手乗りインコのような飛ばし方にも挑戦しました。
〝手乗りインコ〟に成功した、1期から参加している女子生徒は「今回のトイドローンは安定性が高く飛ばしやすいです。もう元の機体には戻れないかも」などと、寄贈された機体にさっそく愛着を示していました。
 次回の特別講座は8月7日に行われます。

寄贈された新しいトイドローンで、放り投げて手で受け止めるリリース&キャッチを練習する生徒

第2期の講義開始。真剣に学ぶ船引高校の生徒たち

ドローンの飛ぶ仕組みについて、ロケットの飛ぶ仕組みと比べながらわかりやすく説明する慶應ドローン社会共創コンソーシアムの南政樹事務局長

この日のドローン特別講座に出席した生徒全員がはいっての記念撮影

この記事のライター

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