橋梁下やトンネル内の点検に有効なドローン誘導システム

橋梁下やトンネル内の点検に有効なドローン誘導システム

測量機器の販売やソフトウェア開発を手掛ける株式会社ジツタ(本社:愛媛県、代表取締役社長:山内延恭)は、GPS信号を受信できない橋梁下やトンネル内でも、安定した飛行を実現するドローン誘導システムを開発した。


測量の技術を応用してドローンの位置情報を計測

ドローン誘導システムを紹介したパネル

ドローン誘導システムのアプリ画面例

 ドローン誘導システムの基本的な仕組みは、測量用の自動追尾トータルステーションを活用して、ドローンの位置をリアルタイムで計測し、その情報を元にドローンの遠隔操縦を自動化するシステム。ドローンにレーザー光線を反射するコーナーキューブという反射型プリズムを取り付け、トータルステーションが測量した位置情報を解析して、専用アプリでドローンの飛行を制御する。現段階で対応しているドローンの機種は、DJI製のPhantom 3の一部とPhantom 4シリーズに、Inspireシリーズ、Mavic ProとMatrice 600になる。測量用の機器と自社開発のアプリを組み合わせることで、これまで飛行が困難とされていた非GPS環境下での自動航行が可能になる。ドローン誘導システムは、ソフトウェア製品として販売され、保守料を含めた年間使用料が40万円(税別)の予価で、最大20点に対応した位置データが1件4万円になる。同社では、トータルステーションなどの測量機器の販売やレンタルには対応するが、DJI製のドローンは取り扱っていない。そのため、利用者は別途にドローンを入手する必要がある。現在はDJI製ドローンのみの対応だが、年内にはPixhawkなどのオープンソースのフライトコントローラーに対応する予定もある。

ドローンに取り付ける反射プリズム

ドローンに反射プリズムを取り付けた例

測量用の自動追尾トータルステーション

 非GPS環境下でのドローンの自律飛行に関しては、SLAMなどのセンサー技術を活用する動きや、AIによる画像認識による研究開発が、海外でも進んでいる。そうした高度なセンサー技術や最先端の解析技術を利用する方法とは異なり、測量が培ってきたノウハウを応用したドローン誘導システムは、現実的なソリューションとして注目に値する。同社のUAV担当の山城憲一主任は「一定の高度と距離でドローンを低速で飛行させるのは、ベテランのパイロットでも疲れる作業です。ドローン誘導システムを使えば、点検作業を自動化できるだけではなく、一度データを登録した点検個所であれば、何度でも繰り返し自動飛行が可能なので、省力化にもつながります」と話す。

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