飛ばすだけではない 業務システムとの連携を踏まえた日立システムズの「ドローン運用統合管理サービス」(1)

飛ばすだけではない 業務システムとの連携を踏まえた日立システムズの「ドローン運用統合管理サービス」(1)

ベンチャー企業を中心に参入が加速する産業用ドローン市場だが、ITサービス企業の日立システムズも2016年9月からドローンの活用を一貫してサポートする「ドローン運用統合管理サービス」を提供している。その最新の取り組みとソリューションについて、日立システムズのロボット事業推進部の曽谷英司氏に聞く。


ITサービス企業の優位性を生かした堅調な事業の立ち上がり

 日立システムズは、コミュニケーション型ロボット、装着型ロボット、ドローンの3分野のサービスロボットを対象とした「ロボティクスサポートサービス」を2016年3月から提供しており、企画からアプリケーション開発、運用までを一貫して支援してきた。その中で、2016年9月から正式にサービスを開始した「ドローン運用統合管理サービス」は、曽谷氏によれば「すでにインフラの点検や建設現場での測量を中心に100件を超える問い合わせがあり、市場の関心の高さを実感している」という。同社の「ドローン運用統合管理サービス」の特長は、データセンターや約300か所のサービス拠点、各種業務ノウハウを生かしたサービスにある。
 ドローンは機種によって、飛行時に搭載できる最大積載量(ペイロード)に幅があり、5kgを超えるペイロードの大型機を活用すれば、3次元の点群データを測量するための高性能なセンサーも搭載できる。機体とセンサーの組み合わせによって、巨大構造物の設備のひび割れや塗装はがれの発見、プラントや鉱山などの原料ヤードの在庫量計測、災害時の損害調査、さらには農作物の生育監視といったさまざまな用途で活用できる。ただ、データ容量が巨大になることを忘れてはならない。
 「センサーで収集したデータ容量は非常に大きく、分析などに活用するにも時間がかかります。これらの課題を解決できることが当社の強みです」と曽谷氏。ITサービス企業の強みを生かし、ネットワーク上のデータの多重化送信による高速転送や、クラウド上に展開した画像解析ソフトウエアを活用して高速処理を実現。さらに、編集したデータを各種業務システムと連携することも可能だ。
 また、同社のデータセンターを活用し、セキュアな環境で膨大なデータを保管・管理でき、機密性の高い重要データを、流出・改ざん・消失などの心配なく活用できる。

日立システムズのロボット事業推進部の曽谷英司氏

一貫してできるからこそ、部分的なサービス提供も可能

 日立システムズでは、約300か所のサービス拠点を活用し、厳格な安全基準を設けた操縦、撮影の代行も行っている。現在、エンルート社製の機体を中心に、顧客からの要望があればDJI社や3D Robotics社などのドローンも飛行させる。そしてドローンとセンサーによる計測から、データを保管、加工し、提供するまでの一連の業務フローを「ドローン運用統合管理センター」で提供する。
 「お客さまの中には、すでにドローンをお持ちで、データ加工や保存だけを外部委託したい、というご要望もあります。一貫して支援できるからこそ、そうした部分的な活用にも対応できます」と曽谷氏は話す。
 日立システムズは、ドローンはデバイスの一種であり、そこからとったデータをどのように活用し、事業に貢献させるかに重点を置いている。すでにドローンを活用している企業とも、ITの部分で協業できる柔軟性がある。

「ドローン運用統合管理サービス」の提供イメージ

【ドローン運用統合管理センターの特長】
・撮影代行から画像の解析・加工、データ保管・管理、業務システムとのデータ連携までを一貫して支援(部分的な支援も可能)
・知識や経験の少ないユーザーも安心して利用
・厳格な安全基準を設けた操縦や撮影代行
・撮影した画像の加工・解析
・セキュアな環境で膨大なデータを保管・管理
・日立グループによるトータルサポート