国内初! 複数のドローンを同時に運行管理 JUTMが南相馬市でデモンストレーション

国内初! 複数のドローンを同時に運行管理 JUTMが南相馬市でデモンストレーション

 ドローンが安全に運行するための環境整備に取り組む一般財団法人総合研究奨励会・日本無人機運行管理コンソーシアム(JUTM、鈴木真二代表)は16日、福島県南相馬市で、異なる複数の事業者が同一エリアで同時にフライトするドローンをぶつからないように管理するデモンストレーションを実施した。


デモンストレーションの運行管理拠点で、状況を解説する中村裕子東大特任助教

ニアミスなどの危険を察しすると運行管理の画面上で赤く警告される。UTMでは危険を管理する仕組みが焦点

 異なる事業者同士が同時にフライトをすることを想定した運行管理の取り組みは国内で初めて。
 参加したのは、株式会社エンルート、Off Line株式会社、損害保険ジャパン日本興亜株式会社、株式会社テレビユー福島、日本郵便株式会社、日立建機株式会社、ヤマトホールディングス株式会社、ワタミ株式会社の9社と、情報通信研究機構(NICT)、産業技術総合研究所(産総研)の2研究機関。このうち7社1機関のドローンがフライトした。
 デモンストレーションでは、いくつかのパターンを組み合わせて実施した。災害時に現場付近を複数のドローンが飛んでいる状況を想定し、防災ヘリが現地に近付いたさいに、ほかのドローンを着陸させたり、異常接近を避けるために搭載したスピーカーから警告を発生させたりした。
 管制システムでは異常接近を検知すると、画面が赤い光り警告する機能を確認した。
 運行管理の拠点となった南相馬市の浦尻公会堂では、JUTMで事務局を担う中村裕子東大助教らが、ドローンの運行状況や、現場の状況、システムの様子を解説した。
 強風で予定していたフライトを控えたり、電波が途切れたりすることはあったが、「想定を超えたといえるようなトラブルはなかった」という。
 UTMは無人機の運航管理システムのことで、今回のデモンストレーションは、ドローンによる空域の利活用が進むのに先立ち、安全確保策が機能するかどうかを確認することを目的に実施した。
 JUTMの鈴木理事長は「低高度の空域の活用が進むにつれて、ニアミス、無線トラブル、セキュリティー、プライバシーなどの悪用を避ける必要性が高まる。今回のデモンストレーションは日本で初めての試みであり、世界的にも注目度が高いものだと思う。有益なデータが取得できたと確信しており、これらをシステムの改善に役立てたい」と話している。

災害対応を想定した共有空域に、損害保険ジャパン日本興亜の災害調査をするマトリス600(右下)と災害物資輸送のヤマハの無人ヘリ(左下)が飛行した=3月16日、福島県南相馬市

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